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音楽を作れるAI、というものを初めて触ったとき、正直なところ「お遊びの範囲だろう」と思っていました。
その予想は外れました。実際に契約して曲を作り、書き出して、配信プラットフォームに載せるところまで通してみたら、引っかかったのは音質ではなく、料金と権利の仕組みのほうでした。
この記事では、AI音楽生成サービス Suno の使い方と料金を整理します。料金・プラン内容・仕様は、2026年9月18日に公式サイトと公式ヘルプで確認した内容です。特にダウンロードの上限は2026年9月3日から始まったばかりの新しいルールで、それ以前に書かれた解説記事には載っていません。ここが今いちばん誤解されやすい部分なので、先にそこから説明します。
なお、料金や仕様は変更されることがあります。申し込む前に最新の料金を公式サイトでご確認ください。
- Sunoには上限が二重にある。ここが最初のつまずきどころ
- 2026年9月3日から、ダウンロードの上限が新しく入った
- 料金プランは3つ(2026年9月18日時点・日本からは円表示)
- 1曲は5クレジット。2,500クレジットで何曲作れるのか
- クレジットは繰り越せない。ただし使い切っても止まらない
- 無料プランでどこまでできるのか(副業目的なら、ここが分かれ目)
- 🚨 商用利用の権利は「作った時」か「ダウンロードした時」か
- クレジットは、曲の生成以外にも減る
- ファイル形式は、プランと端末で変わる
- 日本語表示のままだと、契約内容を読み違える
- 実際の使い方:プロンプトから曲になるまで
- 🎵 実際に契約して作った記録①:書き出しまでやると分かること
- 🎵 実際に契約して作った記録②:もう1つの音楽AIと有料で比べた
- 🎵 実際に契約して作った記録③:配信に載せるとAI申告の欄がある
- 副業で使うなら、どのプランを選ぶか
- Sunoが向いている人・向いていない人
- 作った曲を、どう収益につなげるか
- 制作の流れの中で、Sunoはどこに入るのか
- 契約するときに確認しておきたいこと
- まとめ
- よくある質問
Sunoには上限が二重にある。ここが最初のつまずきどころ
先に結論を書きます。Sunoには種類の違う上限が2つあります。
| 上限の種類 | 何を制限するか | Proプランの場合 |
|---|---|---|
| クレジット | 曲を生成できる回数 | 月2,500クレジット |
| ダウンロード枠 | 作った曲を手元に持ち出せる曲数 | 月20曲までダウンロード可能 |
この2つは別々の勘定です。片方が余っていても、もう片方が尽きていれば止まります。
私が最初に混乱したのもここでした。クレジットの残りはたくさんあるのに、曲をファイルとして落とせない。「作る」と「持ち出す」が別管理になっている、という発想が最初はありませんでした。
Kling AIの記事でも似た話を書きましたが、あちらはクレジットという単一の上限だけでした。Sunoは仕組みがもう一段複雑です。同じ「クレジット制」という言葉でも、中身が違います。
2026年9月3日から、ダウンロードの上限が新しく入った
まず、いちばん新しい変更から。
Sunoは2026年9月3日に、ダウンロード数の上限を導入しました。 それ以前は、有料プランなら曲のダウンロードに回数制限はありませんでした。
公式は導入の理由をこう説明しています。要約すると、悪意ある利用者による大量の書き出しを難しくして、意図を持った音楽制作にプラットフォームを使ってもらうため、という趣旨です。
| プラン | 持ち出しの上限 | 繰り越し | 商用利用 |
|---|---|---|---|
| Free | 生涯7回までの体験ダウンロード | 月ごとのリセットなし | なし |
| Pro | 月20曲までダウンロード | 繰り越しなし | あり |
| Premier | 月60曲までダウンロード | 繰り越しなし | あり |
3点、注意したいところがあります。
- 過去に作った曲も対象です。 9月3日より前に作った曲でも、これからダウンロードするなら現在の枠を消費します。ただし以前に一度ダウンロード済みの曲を取り直す場合は消費しません
- 繰り越しはできません。 使わなかった枠は請求日のリセットで消えます
- Suno内での再生と共有は無制限のままです。 上限がかかるのは、ファイルとして端末に落とす操作だけです
つまり「ライブラリの曲が聴けなくなる」という変更ではありません。曲をSunoの外に出す操作にだけ、回数券のような枠がついたと考えるのが近いです。
「1ダウンロード」の数え方は、思ったより親切
枠の数え方は公式ヘルプに明記されています。
- 1曲=1ダウンロード。何種類のファイル形式で落としても、同じ曲なら1回
- 一度ダウンロードした曲を、あとで別形式で取り直しても追加消費なし
- ステム(パートごとに分けた音声)は、その曲のダウンロードに含まれる。別枠にはならない
- 失敗や中断したダウンロードは枠を消費しない
ここは実際に使ってみて助かった部分です。MP3で確認してからWAVで落とし直す、という手順を踏んでも枠は1回分のままでした。
料金プランは3つ(2026年9月18日時点・日本からは円表示)
料金を確認します。日本からブラウザで開くと、円建てで表示されました。
| プラン | 料金 | 位置づけ |
|---|---|---|
| Free | 0円 | 試す用。商用利用は対象外 |
| Pro | 1,500円/月(年払いなら1,200円/月相当・20%OFF) | 副業で使うならここから |
| Premier | 4,500円/月(年払いなら3,600円/月相当・20%OFF) | Suno Studioを使いたい人向け |
🚨 料金ページを開くと、年払いの金額が先に出る
ここは注意が必要です。公式の料金ページは、初期表示が年払いになっています。
つまり最初に目に入る数字は、年払いを選んだ場合の1か月あたりの金額です。月払いで契約するつもりで見ていると、2割ほど安い数字を見たまま申し込み画面に進むことになります。
私は月払いの数字を確認するために、ページ上部のタブを「Monthly」に切り替えました。切り替えると金額が上がります。
さらにもう一つ。同じページなのに、見る条件で通貨が変わります。 日本からブラウザで開くと円建てですが、日本語のヘッダを送らずに取得するとドル建てで返ってきました。
これが何を意味するかというと、「Sunoの有料プランは月8ドル」と書いてある解説記事は、年払い前提のドル建ての数字だということです。日本から月払いで契約する人が実際に支払う金額とは、二重にずれています。
この「公式の表示が、見る条件で食い違う」という現象は、Geminiの記事、Kling AIの記事に続いて3本目です。料金は、自分が契約する条件に切り替えたうえで、自分の目で確認するのがいちばん確実だと思っています。
なおClaudeの記事では、公式がドル建てでしか出していないため円換算を書かない判断をしました。Sunoは日本から見ると円で出るので、この記事では円で書いています。
1曲は5クレジット。2,500クレジットで何曲作れるのか
この記事を書くにあたって、いちばん確認したかったのがここです。「2,500クレジット」と言われても、それが何曲分なのかが分からなければ、高いのか安いのか判断できません。
第三者の解説記事には数字がばらついていたので、公式ヘルプを探しました。v6モデルのFAQに、そのままの記載がありました。
1回の生成につき2曲が作られ、合計10クレジットを消費する(v6 FAQより意訳)
1回の生成で2曲、10クレジット。つまり1曲あたり5クレジットです。 v5.5以前のモデルと同じ消費量で据え置かれた、とも書かれています。
無料プランの説明とも計算が合います。公式ヘルプには「無料プランは1日50クレジットで、これは1日10曲を作るのに十分な量」とあります。50を5で割ると10。一致しました。
この数字で各プランを割ると、生成できる曲数の目安はこうなります。
| プラン | 毎月のクレジット | 1曲あたりの消費 | 生成できる曲数の目安 |
|---|---|---|---|
| Free | 1日50クレジット(生成用) | 5クレジット | 1日10曲 |
| Pro | 2,500クレジット(生成用) | 5クレジット | 月500曲 |
| Premier | 10,000クレジット(生成用) | 5クレジット | 月2,000曲 |
Proの場合、2,500クレジット ÷ 5クレジット = 500曲。月に500曲も作れる計算です。
ここで、さきほどの表と並べてみてください。
| Proプラン | 数 |
|---|---|
| 生成できる曲数の目安 | 月500曲 |
| 持ち出せる曲数 | 月20曲までダウンロード |
25倍の開きがあります。 これがこの記事でいちばんお伝えしたかった構造です。Sunoは「たくさん作って、その中から選ぶ」ことは想定されていますが、「たくさん作って、たくさん持ち帰る」ことは想定されていません。
生成の上限が先に来ると思って契約すると、予想と違うところで止まります。実際に止まるのは、ほとんどの場合ダウンロード枠のほうです。
ただし、消費が増える条件もある
公式は例外も書いています。
- プロンプトに画像や動画をたくさん入力すると、クレジットの消費が増える
- Max Mode(品質を優先するモード)をオンにすると消費が増える。2分を超える曲、原曲に近づけたいカバー、曲全体で歌声とスタイルを揃えたい場合に向く
Max Modeが何倍消費するのかについて、公式は具体的な数字を出していません。 この「上限や消費量の具体的な数字を公表しない」という書き方は、Claudeの記事やGeminiの記事でも同じでした。AIツール全体の傾向のようです。
クレジットは繰り越せない。ただし使い切っても止まらない
クレジットの扱いを整理します。
繰り越しはできません。 公式の注記には、サブスクリプションに含まれるクレジットは日をまたいでも月をまたいでも繰り越されない、と書かれています。追加で購入したクレジットには期限がありませんが、契約が有効な間しか使えません。
更新のタイミングにも癖があります。月次クレジットが補充されるのはカレンダーの1日ではなく、契約した日時です。公式の例では、7月4日の15時に契約したなら、次の補充は8月4日の15時になります。
そして、使い切ったあとの挙動が親切です。
- 月次クレジットを使い切ると、翌日から1日50クレジットが付与されます(無料プランと同じ量で、生成は続けられます)
- これは請求サイクルが終わるまで続きます
- このボーナス分で作った曲も、契約中であれば商用利用の対象になります
- 新しいサイクルが始まると、まず月次分から消費されます
つまり「月の途中で使い切ったら、その月はもう何も作れない」ということにはなりません。ペースは落ちますが、作り続けられます。
なお、この「繰り越せない」という前提は、AI系のサービス全部に当てはまるわけではありません。AI音声の ElevenLabs は未使用分を最大2か月分まで繰り越せる設計で、残高は毎月の付与量の3倍まで貯まります。同じ「クレジット制」でも設計は分かれます。→ ElevenLabsの使い方と料金
無料プランでどこまでできるのか(副業目的なら、ここが分かれ目)
無料プランの内容を確認します。2026年9月18日時点の公式の表では、こうなっていました。
| 項目 | Free | Pro |
|---|---|---|
| 料金 | 0円 | 1,500円/月(年払いなら1,200円/月相当) |
| 使えるモデル | v6-mini | v6・v6-wild |
| 毎月のクレジット | 1日50クレジット(生成用) | 2,500クレジット(生成用) |
| ダウンロード | 生涯7回の体験用のみ | 月20曲までダウンロード |
| 商用利用 | 対象外 | 対象 |
| 音声のアップロード | 最大8分 | 最大30分 |
| 同時生成 | 共有キューで4曲 | 優先キューで10曲 |
| ステム分離 | なし | 2種類 |
| 追加クレジットの購入 | 不可 | 可能 |
副業目的で見るなら、太字にした行が分かれ目です。
無料プランには毎月のダウンロード枠がありません。 用意されているのは生涯7回までの体験ダウンロードだけで、そこにも「商用利用の対象外」と明記されています。
そして無料プランで作った曲は、商用利用の対象に入っていません。
そして重要なのが、あとから有料プランに入っても、無料期間に作った曲には遡って権利が付かないという点です。公式ヘルプにはっきり書かれています。特定のケースで個別に対応することはあるが保証はしない、という書き方でした。
Kling AIの記事でも「無料版は商用利用の対象外」という同じ結論になりました。別のサービスが、別のルートで同じ設計をしているということです。「まず無料で始めて、稼げるようになってから課金しよう」という順番は、AI生成物を収益化したい場合には成り立ちにくくなっています。
無料プランが向いているのは、操作感を確かめて、自分のイメージ通りの曲が出てくるか試す段階です。そこは無料で十分に判断できます。
🚨 商用利用の権利は「作った時」か「ダウンロードした時」か
ここは公式ヘルプの中で記述が食い違っていた部分なので、そのまま書きます。
- 15日前に更新された記事: 「契約中にダウンロードした曲」に商用利用権が付与される
- 9か月前の記事: 「契約中に作った曲」に商用利用権が付与される
9月のダウンロード上限の導入に合わせて、新しいほうの記事が「ダウンロード時点」の表現に書き換えられ、古い記事が残っている、という状態に見えます。
どちらが正かを利用者側で断定はできませんが、実務的な結論は一つです。
契約している期間のうちに、使う予定の曲はダウンロードまで済ませておく。
新旧どちらの記述でも、これなら条件を満たします。解約後も、契約中に得た権利は保持できると明記されています。
なお、商用利用権が付くことと、著作権で保護されることは別の話です。公式も「商用利用権の付与は著作権の保護を保証しない。著作権の扱いは各国の制度が決める」と明記しています。AI生成物の著作権は国によって扱いが違うので、ここは公式も慎重な書き方をしています。
クレジットは、曲の生成以外にも減る
見落としやすいのがステム分離です。ステムとは、完成した曲をボーカル・ドラム・ベースなどのパートごとに分けたファイルのことです。動画のBGMに使うとき、ボーカルだけ抜きたい場面で使います。
| 機能 | 消費クレジット | 対象プラン |
|---|---|---|
| Auto Split(最大12パートに分割) | 1回50クレジット(生成用の残高から減る) | Pro・Premier |
| Split from Mix(1パートだけ抽出) | 1パート10クレジット | Pro・Premier |
| Advanced Split(約100種から選択) | 1パート10クレジット | Premierのみ |
Auto Splitの1回は、曲を10曲生成するのと同じ量を消費します。ステムを多用する作り方をするなら、クレジットの消費ペースは曲数だけでは読めません。
ちなみにステムをダウンロードしても、ダウンロード枠は追加で減りません。 その曲の1回分に含まれます。ここは前述のとおりです。
ファイル形式は、プランと端末で変わる
書き出せる形式も整理しておきます。ここは実際に引っかかった部分です。
| 形式 | 条件 |
|---|---|
| MP3 | 全プラン・ウェブとモバイルの両方 |
| WAV | Pro・Premierのみ。しかもsuno.comから(モバイルアプリはMP3になる) |
| 動画ファイル | Sunoから書き出し可能 |
| ステム | ステムが存在する曲のみ |
| MIDI | Suno Studioで作った曲・Premierのみ |
WAVで書き出すには、有料プランに入ったうえで、パソコンのブラウザからsuno.comを開く必要があります。 スマホアプリから落とすとMP3になります。
私はここで一度つまずきました。曲そのものは問題なくできているのに、意図した形式で手元に来ない。原因が「端末の違い」だと気づくまで、少し時間がかかりました。
配信に載せることを考えているなら、この点は契約前に把握しておいたほうがいい部分です。
日本語表示のままだと、契約内容を読み違える
公式サイトは日本語表示に対応していますが、機械翻訳がかなり崩れています。 2026年9月18日時点で、料金ページのプラン比較表を実際に見たときの表記です。
| 日本語表示 | 本来の意味 |
|---|---|
| 商権 | Commercial rights(商用利用の権利) |
| 同時発生世代 | Concurrent generations(同時に生成できる曲数) |
| 茎から抽出 | Extract Stems(ステムの抽出) |
| 鼓舞する | Inspire(着想を得る機能の名前) |
「茎から抽出」は、stem(音楽用語の「ステム」/植物の「茎」)をそのまま訳したものです。意味は通じません。
問題は笑い話で済まない場合があることです。「商権」の行は、その曲でお金を稼いでいいかどうかを決める行です。ここを読み飛ばすと、いちばん重要な条件を見落とします。
契約内容を確認するときは、英語表示に切り替えたほうが確実だと思います。私は料金と権利まわりだけは英語で読み直しました。
実際の使い方:プロンプトから曲になるまで
ここからは実際の手順です。基本の流れはシンプルでした。
- 作りたい曲の雰囲気を書く。 ジャンル、テンポ、楽器、声の感じ、曲の雰囲気を言葉で説明します
- 歌詞を用意するか、AIに任せる。 自分で書いた歌詞を貼り付けることもできます
- 生成する。 1回で2曲出てきます。同じ指示でも2曲は別物になります
- 気に入ったものを選ぶ。 ここで選別するのが前提の設計です
- 必要なら編集する。 特定のセクションだけ差し替える、歌詞を1語だけ変える、といった操作ができます
- ダウンロードする。 ここで枠を1つ消費します
v6モデルでは、曲の一部だけを言葉で指定して変更できるようになりました。「サビをゴスペル風のコーラスにして」といった指示で、そこ以外を保ったまま差し替えられます。歌詞を1語だけ変えるために曲全体を作り直す、ということをしなくて済みます。
手順の3が、この記事の前半と繋がる部分です。1回2曲で10クレジット。選別が前提なので、良い1曲に辿り着くまでに何回か回します。 500曲分のクレジットが配られている理由も、ここにあると思います。たくさん作って選ぶことは前提に入っている。ただし持ち出す数は絞られている、という設計です。
モデルは3種類。無料と有料で使えるものが違う
| モデル | 対象 | 性格 |
|---|---|---|
| v6-mini | 全プラン | 無料版。最速 |
| v6 | Pro・Premier | 旗艦モデル。狙った方向に安定して出る |
| v6-wild | Pro・Premier | 探索向け。予測しづらく、意外なものが出る |
v6より前のモデルは全部引退しました。引退といっても既存の曲が消えるわけではなく、ライブラリに残り、再生・共有・カバーはこれまで通りできます。新規生成に使えなくなる、という意味です。
モデル名は変動が速いので、執筆時点の名前としてお読みください。
🎵 実際に契約して作った記録①:書き出しまでやると分かること
ここからは、実際にProプランを契約して使った記録です。
曲そのものは、想像よりずっと早くできました。詰まったのは、そのあとの工程です。
- WAVで書き出すために、パソコンのブラウザから操作する必要があった(前述のとおり)
- コンセプトを揃えた複数曲をまとめて仕上げようとすると、ダウンロード枠のほうが先に気になる
- 曲の長さや構成は、生成したままでは使う場面に合わないことがある
3つ目は、動画編集の記事で書いた話と同じ構造です。AIの出力は素材であって、完成品ではありません。 私はYouTubeショート用に、作った曲から30秒を切り出して使いました。楽曲をそのまま流したわけではなく、動画の尺に合わせて編集する工程が入っています。
これはKling AIの記事で書いた「生成された動画クリップは24fps、完成した動画は29.95fps」という話と同じです。画像を作るAI、動画にするAI、音を作るAI。どれも最後に人間が揃える工程が残ります。
🎵 実際に契約して作った記録②:もう1つの音楽AIと有料で比べた
Sunoに決める前に、別の音楽生成サービスも有料契約して比較しました。Murekaというサービスです。
無料で触っている段階では、正直なところ差がよく分かりませんでした。差が見えたのは、両方を契約してからです。
一例を挙げると、高音質な形式で書き出すのに、どのプランが必要なのかがサービスによって違います。 無料の範囲で聴き比べているときは音質の話しか見えませんが、実際に使う段階になると「その形式を手に入れるのにいくらかかるか」が効いてきます。
ここから学んだことは一つです。AIツールの比較記事を読むときは、書いた人がどの階層まで触ったのかを見たほうがいいということです。無料版だけの比較と、両方に課金した比較では、見えている景色が違います。
🎵 実際に契約して作った記録③:配信に載せるとAI申告の欄がある
作った曲は、配信プラットフォームにも載せました。ここが、他のSuno解説記事であまり触れられていない部分だと思います。
配信代行サービスに曲を登録するとき、AIを使ったかどうかを申告する欄があります。
たとえばDistroKidでは、アップロード時に「この曲にAIが生成した部分はあるか」を聞かれます。あると答えると、次の中から該当するものを選びます。
| 申告の選択肢 | 意味 |
|---|---|
| 歌詞 | AIが言葉を書いた |
| 音楽 | AIがメロディを作った |
| 全音声 | 聴こえるものすべてがAI生成 |
| 一部音声 | AIと人間が混在している |
「全音声」を選ぶと、アーティスト名が人間なのか、AIペルソナなのかも聞かれます。 配信先のストアで表記を正しく出すためです。
ここで大事なのは、これが後から追加できる項目でもあることです。アップロード後にクレジット欄から修正できます。
そして前提として、Sunoで有料契約中にダウンロードした曲でなければ、配信に載せて収益化する条件を満たしません。 無料プランの曲は非商用限定です。配信まで考えているなら、契約の順番を間違えないようにしてください。
もう一点。配信で収益化するなら、その曲の権利を100%自分が持っている必要があります。 他人が書いた歌詞を使った曲を配信しようとすると、配信代行側でトラブルになります。公式ヘルプでも警告されている部分です。
副業で使うなら、どのプランを選ぶか
ここまでの内容をもとに、プランの選び方を整理します。
| 使い方 | 向いているプラン | 理由 |
|---|---|---|
| 試しに触ってみたい | Free | 1日10曲作れる。商用利用はできない |
| 動画のBGMを自分で用意したい | Pro | 月20曲までダウンロードできれば足りることが多い |
| 曲を配信して収益化したい | Pro | 商用利用の権利が付く |
| 月に20曲を超えて書き出したい | Premier | 60曲まで持ち出せる |
| DAWのように細かく編集したい | Premier | Suno StudioとMIDI書き出しが使える |
判断の軸は、月に何曲作るかではなく、月に何曲を手元に持ち出すかです。生成のほうは500曲分あるので、ほとんどの人には余ります。
もうひとつ、Premierを選ぶ理由は「たくさん作りたい」ではなく「Suno Studioを使いたい」になりやすいとも思います。Suno Studioのワークフローからの書き出しは、ダウンロード上限の対象外と明記されています。本格的に制作するなら、ここが効いてきます。
Sunoが向いている人・向いていない人
向いていると思う人
- 動画やコンテンツに使うBGMを、自分で用意したい人
- 作詞や作曲の経験がなくても、曲の雰囲気を言葉で説明できる人
- たくさん作って、その中から選ぶという進め方が苦にならない人
- 配信やコンテンツ制作まで見据えている人
向いていないと思う人
- 頭の中にある特定のメロディを、正確に再現したい人
- 大量の曲をファイルとして書き出して保管したい人(ダウンロード枠で止まります)
- 無料の範囲だけで収益化したい人
2つ目は、この記事で繰り返してきた点です。Sunoは「作る」ことより「持ち出す」ことのほうに制約が強くかかっています。
作った曲を、どう収益につなげるか
曲を作れるようになったあと、どう副業にするかという話です。
まず考えられるのは、自分のコンテンツの質を上げる使い方です。動画にオリジナルのBGMを載せられると、素材サイトの曲と被らなくなります。他人の楽曲を使う場合の権利確認からも解放されます。
もう一つは、作る側として受注する方向です。BGM制作、ジングル、店舗用の音源といった依頼は、スキルマーケットにも並んでいます。相場を見てみるだけでも、どのくらいの価格帯なのかの参考になります。
出品の始め方はココナラでAI副業を始める手順に、受注先全体の比較はクラウドソーシングの比較記事にまとめています。
動画制作とセットで請け負えると、単価は上げやすくなります。音だけ、映像だけよりも、一本の動画として仕上げられる人のほうが少ないためです。
ツールの使い方より、どう仕事にするかの部分で詰まる人は多いです。体系的に学んでから動きたい場合は、AI副業の講座もあります。
音を扱うなら、確認用のヘッドホンは1つあると作業が変わります。ノートパソコンのスピーカーだけで判断すると、低音の量感が分からないためです。
制作の流れの中で、Sunoはどこに入るのか
このブログでは、AIを使った制作について何本か記事を書いてきました。並べると、工程ごとに分かれています。
| 工程 | 記事 |
|---|---|
| 静止画を作る | 画像生成AIの比較 |
| 静止画を動かす | Kling AIの使い方 |
| クリップを繋ぐ | 動画編集ソフトの比較 |
| 音を作る | この記事 |
Sunoはこの並びの「音」に入ります。 4つが揃うと、絵から動画まで自分ひとりで作れるようになります。
ちなみに、音声を扱うAIという意味では文字起こしツールの比較も書いていますが、あちらは「音を言葉にする」方向です。Sunoは逆方向、言葉から音を作るツールです。
契約するときに確認しておきたいこと
申し込む前の確認事項をまとめます。
- ダウンロード枠が実質的な上限になる。 月に何曲を手元に持ち出すかで、プランを選んでください
- 料金ページの初期表示は年払い。 月払いで契約するなら、タブを切り替えてから金額を確認してください
- 無料プランで作った曲には商用利用の権利が付かない。 あとから契約しても遡及しません
- 使う予定の曲は、契約中にダウンロードまで済ませる。 権利の記述が新旧で食い違っているため、これが安全策です
- WAVはパソコンのブラウザから。 モバイルアプリではMP3になります
- 権利まわりは英語表示で読む。 日本語表示は機械翻訳が崩れています
- 自動更新。 解約は契約経路によって手順が違います。アプリ内課金で契約した場合は、各ストアの管理画面から操作します
料金・プラン内容・仕様は変更されることがあります。この記事の内容は2026年9月18日時点のものです。申し込む前に、最新の料金と条件を公式サイト(suno.com)でご確認ください。
まとめ
Sunoの使い方と料金について、この記事で確認したことを整理します。
- 上限が二重にある。 曲を生成するクレジットと、曲を持ち出すダウンロード枠は別勘定
- ダウンロード上限は2026年9月3日から始まった新しいルール。 それ以前の解説記事には載っていません
- 1回の生成で2曲・10クレジット。 1曲あたり5クレジットで、Proなら月500曲分の生成ができる計算
- 一方でProのダウンロードは月20曲まで。 詰まるのはほぼこちら側
- 無料プランは商用利用の対象外。 あとから契約しても遡及しません
- 料金ページの初期表示は年払い。 月払いの金額は切り替えないと出てきません
- 権利の記述が新旧で食い違っている。 契約中にダウンロードまで済ませるのが安全
- 日本語表示は機械翻訳が崩れている。 条件の確認は英語表示で
作ること自体は、思ったより簡単でした。難しかったのは、作ったものを手元に残して、使える状態にするまでです。この記事がその部分の地図になれば嬉しいです。
よくある質問
Q1. Sunoは無料で使えますか?
使えます。無料プランでは1日50クレジットが配られ、1日10曲ほど生成できます。
ただし手元に落とせるのは生涯7回までの体験ダウンロードで、しかも商用利用の対象外です。試すには十分ですが、収益化を考えているなら有料プランが前提になります。
Q2. Proプランの2,500クレジットで、何曲作れますか?
公式ヘルプによると1回の生成で2曲・10クレジットなので、1曲あたり5クレジットです。計算上は月500曲を生成できます。ただし手元にダウンロードできるのは月20曲までなので、実際の制作量はそちらで決まります。
Q3. 使わなかったクレジットは翌月に繰り越せますか?
繰り越せません。日をまたぐ分も月をまたぐ分も繰り越し対象外だと公式に明記されています。購入した追加クレジットには期限がありませんが、契約が有効な間しか使えません。ダウンロード枠も同じく繰り越しできず、請求日にリセットされます。
Q4. 解約したら、それまでに作った曲はどうなりますか?
ライブラリの曲は残り、無料プランの範囲で再生と共有ができます。契約中に得た商用利用の権利も保持されます。 ただしダウンロードについては無料プランの条件が適用されるので、使う予定の曲は契約中に書き出しておくのが安全です。
Q5. Sunoで作った曲を配信サービスに載せられますか?
有料プランの契約中にダウンロードした曲であれば、配信代行サービスを通して各ストアに配信できます。その際、AIが生成した部分を申告する欄があります。 歌詞・音楽・全音声・一部音声から該当するものを選ぶ形式です。また、曲の権利を100%自分が持っていることが前提になります。

