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「ふるさと納税、副業してても普通にやっていいの?」
結論から言うと、やっていいです。ただし副業で確定申告をする人は、手続きが1つ増えます。そしてここを知らないまま進めると、寄附した分の控除がまるごと消えます。
しかも2026年は、ふるさと納税そのものの制度が動く年です。2026年10月1日から指定基準の改正が適用され、返礼品の見え方が変わります。
この記事では、総務省の告示・通知を直接読んで確認した内容をもとに、次の2つをまとめます。
- 副業をしている会社員が、ふるさと納税でどこを間違えるのか
- 2026年10月から何が変わり、それが寄附する側にどう見えるのか
制度の内容は2026年9月12日に総務省の資料で確認しました。
- 結論:副業をしている会社員が気をつけることは3つ
- そもそもふるさと納税の何が得なのか
- 【2026年10月1日】ふるさと納税のルールが変わる
- 改正①:返礼品の「調達費用」と「一般販売価格」が公表される
- 改正②:自治体が集めるために使ったお金が公表される(9月30日まで)
- 改正③:キャラクターグッズ・オリジナルグッズの要件が厳しくなる
- 【2026年8月】「コスパ」「家計応援」という表示が消えていく理由
- ポイント還元はすでに終わっている
- 返礼品が並ぶまでに何が起きているか
- 【重要】副業で確定申告をするなら、ワンストップ特例は使えない
- ワンストップ特例を使うと「全額が翌年度の住民税」から引かれる
- 住民税が動くことと、副業が会社に伝わる経路の関係
- 控除の上限はどう決まるのか|副業の所得があると変わる
- 確定申告で寄附金控除を書く手順
- いつ寄附するのがいいか|12月の駆け込みが不利になる理由
- まとめ:今年やることチェックリスト
- よくある質問
結論:副業をしている会社員が気をつけることは3つ
先に全体像を置きます。副業をしていて、ふるさと納税もする人がつまずくのは、だいたいこの3つです。
| # | 気をつけること | 間違えるとどうなる |
|---|---|---|
| 1 | 副業で確定申告をするなら、ワンストップ特例は使えない | 申請書を出していても無効。寄附金控除がまるごと落ちる |
| 2 | 控除の上限は「その年の所得」で決まる | 副業の所得を入れずに上限を見積もると、自己負担が2,000円で収まらない |
| 3 | 確定申告書に寄附金控除を自分で書く | 書き忘れると、控除は自動では付かない |
1つめがいちばん大きいです。ワンストップ特例と確定申告は併用できません。 詳しくは後半で書きます。
そして2026年は、ここに「制度が変わる」という話が乗ります。
そもそもふるさと納税の何が得なのか
仕組みを一度だけ確認します。ふるさと納税は、自治体に寄附をすると、自己負担2,000円を超える部分が税金から引かれる制度です。
総務省の説明では、控除は3つのパーツに分かれています。
| 控除 | 計算式 | 上限の考え方 |
|---|---|---|
| ①所得税からの控除 | (寄附額−2,000円)×所得税の税率 | 対象になる寄附額は総所得金額等の40%まで |
| ②住民税・基本分 | (寄附額−2,000円)×10% | 対象になる寄附額は総所得金額等の30%まで |
| ③住民税・特例分 | (寄附額−2,000円)×(100%−10%−所得税の税率) | 住民税所得割額の2割まで |
①の所得税の税率は、2037年(令和19年)中の寄附までは復興特別所得税を加えた率を使います。
大事なのは③です。特例分が住民税所得割額の2割を超えると、計算式が「住民税所得割額×20%」に切り替わります。 このとき①②③を足しても(寄附額−2,000円)の全額には届かず、実質の自己負担は2,000円を超えます。
これが「上限額」と呼ばれているものの正体です。上限を超えた分は、寄附ではあっても、税金は減りません。
ちなみに規模の話をしておくと、令和7年度のふるさと納税の受入額は約1兆3,314億円・約5,963万件、令和8年度課税で住民税の控除を受けた人は1,151.4万人でした(総務省・2026年7月31日公表)。もう「一部の人がやっていること」ではありません。
【2026年10月1日】ふるさと納税のルールが変わる
ここからが今年の本題です。
ふるさと納税には「指定制度」があり、総務省が定めた基準を満たした自治体だけが、ふるさと納税の対象になります。この基準が2026年10月1日から改正されます。
総務省は、2026年4月1日から9月30日までと、2026年10月1日以降とで、運用のQ&Aそのものを別々のものに分けています。つまり10月1日は、制度の区切りとしてはっきり線が引かれた日です。
寄附する側から見て意味があるのは、主にこの3つです。
| 改正 | 何が起きるか | いつから |
|---|---|---|
| 返礼品の情報公開 | 対象の返礼品について、調達費用と一般販売価格が自治体サイトで公表される | 2026年10月1日〜 |
| 募集費用の公開 | 自治体が集めるためにかけたお金の支払先と金額が公表される | 2026年9月30日までに公表 |
| グッズ系の要件強化 | キャラクターグッズ等は、自治体自身の配布・販売実績が必要に | 2026年10月1日〜 |
順に見ていきます。
改正①:返礼品の「調達費用」と「一般販売価格」が公表される
ふるさと納税の返礼品には「地場産品でなければならない」というルールがあります。その中に、区域内での製造・加工によって価値の過半が生じているものという基準があります。加工品や雑貨がここに当てはまります。
2026年10月1日以降、この基準で返礼品を出す自治体は、返礼品ごとに一覧表を作ってウェブサイトで公表することになります。公表する項目は次のとおりです。
- 返礼品等の名称
- 区域内において生じた価値の割合(%)
- その割合の算出方法
- 返礼品等の製造・加工地(国内なら都道府県名と市区町村名、国外なら国名)
- 地方団体における調達費用(円)
- 一般販売価格(円)
読み飛ばしそうな一覧ですが、下の2つはかなり踏み込んだ内容です。自治体がいくらで仕入れたか(調達費用)と、普通に買ったらいくらか(一般販売価格)が、並べて公開されるということです。
割合の計算式も決まっていて、標準的な方法は次の式です。
(A−B)/A
A:当該地方団体による返礼品等の調達費用
B:当該返礼品等の製造・販売等のために当該地方団体の区域外で生じた費用
製造・加工地を書かせる点も見逃せません。国外で作られている場合は国名を書くことになっています。
一覧表は、その返礼品の募集を開始する日までにサイトへ載せ、期間を通じて継続して掲載することとされています。会員登録した人だけが見られるページに置くことは認められていません。
⚠️ ひとつ補足します。これはすべての返礼品が対象ではありません。この「区域内で価値の過半が生じている」という基準で出している返礼品が対象です。産地そのものが区域内の農産物などは、別の基準で扱われます。
改正②:自治体が集めるために使ったお金が公表される(9月30日まで)
こちらは今まさに期限が来ているものです。
自治体には「募集に要する費用の合計は、受け取る寄附金の合計の50%以下」というルールがもともとあります。集めるための経費が寄附額の半分を超えてはいけない、という基準です。
そこに新しい条文が加わりました。1つの支払先に年間100万円以上を支払っている場合、その支払先の名称・所在地・支払額・支払目的を一覧表にして公表するというものです。
公表される支払目的の区分は、次の6つに分かれています。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 調達 | 返礼品等の調達にかかった費用 |
| 送付 | 返礼品等の送付にかかった費用 |
| 広報 | 広報にかかった費用 |
| 決済 | 決済にかかった費用 |
| 事務 | 事務にかかった費用 |
| その他 | 上記以外 |
さらに、募集費用の総額と、寄附の受入総額も一覧表に書くことになっています。
公表の期限は「指定対象期間の初日の前日まで」。2026年10月1日から始まる期間についてなので、2026年9月30日までに公表されるという意味になります。対象は前年度、つまり令和7年度に支払った分です。
つまりこの記事を読んでいる時期は、ちょうど公表が進んでいる最中です。気になる自治体があれば、その自治体の公式サイトを見てみてください。 1万円寄附したうちの何割が返礼品の調達に回り、何割が送料や決済手数料に回っているのかが、初めて数字で見える形になります。
これも会員限定ページでの掲載は認められておらず、期間を通じて継続して載せることとされています。
改正③:キャラクターグッズ・オリジナルグッズの要件が厳しくなる
3つめは範囲の狭い改正ですが、方向性がよく分かるので触れておきます。
ご当地キャラクターのグッズやオリジナルグッズは、地場産品の基準の中で特別な枠として認められてきました。2026年10月以降、この枠を使うには、自治体が広報の目的で自ら調達し、配布または販売を行った実績があるものという条件が付きます。
返礼品にするためだけに作ったグッズではなく、もともと自治体が広報として配ったり売ったりしていたものであることが求められる、ということです。
【2026年8月】「コスパ」「家計応援」という表示が消えていく理由
ここは、2026年8月20日に総務省が出したばかりの通知の話です。まだほとんど解説されていない内容だと思います。
ふるさと納税の基準には、「適切な寄附先の選択を阻害するような表現を用いた情報提供を行わないこと」という項目があります。総務省のQ&Aでは、該当する表現がはっきり例示されています。
「お得」、「コスパ(コストパフォーマンス)最強」、「ドカ盛り」、「圧倒的なボリューム」、「おまけ付き」、「セール」、「買う」、「購入」、「還元」
加えて、キャンペーンのような形で「必要寄附金額の引下げ」や「個数の増量」を併記することも、この表現に当たるとされています。
そのうえで、2026年8月20日の通知では、一部のポータルサイトで「コスパ」「特別寄附額」「特別規格」「家計応援」「物価高応援」といった表現が使われていることを名指しせずに指摘し、これらは「募集適正基準に違反するおそれが高い」としました。
さらに踏み込んでいるのが次の2点です。
- 将来的な必要寄附金額の引上げを予告して募集を行うことも同様(=「来月から値上がりします」という煽り方もNG)
- 外部の事業者がポータルサイト上でそうした表現を行った場合でも、指定取消の対象となるのは自治体のほう
そして通知は、「各地方団体における取組状況を踏まえ、今後、調査を行うことを検討することとしています」と結ばれています。
読者として知っておきたいのは、これから数か月で、こういう表示が実際に消えていく可能性が高いということです。そして消える理由は在庫でも値上げでもなく、基準の側にあります。「今買わないと損」に見える表示が減ったとしても、それは慌てる理由にはなりません。
ポイント還元はすでに終わっている
もうひとつ、古い情報が残りやすいところです。
ポイント等を付与する事業者を通じた募集は、2025年10月1日から禁止されています。 2025年10月1日以後に開始する指定対象期間から適用されていて、違反すれば指定の取消し対象になります。
つまり2026年の年末は、「ポイントなし」が丸1年を通して当たり前になった最初の年末です。にもかかわらず、「還元率が高いサイトはどこ?」と書いた記事がまだ大量に残っています。検索して出てきた情報の日付は、必ず見てください。
ひとつだけ紛らわしい点を補足します。クレジットカード会社の通常のポイントは対象外です。 告示の条文には「決済に伴って提供されるものであって、通常の商取引に係る決済に伴って提供されるものに相当するものを除く」という括弧書きがあります。普通の買い物と同じように付くカードのポイントまで禁止されたわけではありません。
返礼品が並ぶまでに何が起きているか
ここまで読むと、「そんなに手間をかけて返礼品を出しているのか」と感じたかもしれません。実際そうです。
改正の内容を、自治体側の作業として並べ直すと、こうなります。
- 返礼品ごとに、区域内で生じた価値の割合を製造者に証明してもらう
- その証明をもとに一覧表を作り、募集開始日までにサイトへ載せる
- 前年度の募集費用について、100万円以上の支払先を洗い出して公表する
- ポータルサイト上の表現まで含めて、基準に反する表示がないか確認する
返礼品は、自治体が「出したい」と思った翌日に並ぶものではありません。基準の確認と、書類と、公表の工程があります。10月の改正は、その工程を1段階増やす改正です。
だから寄附する側としては、「10月になったら急に何かが消える」と身構えるより、この秋は自治体側の作業が重なる時期なのだと理解しておくほうが実際的だと思います。
なお、返礼品が必ず減るとか、特定のジャンルが消えるといった断定はしません。基準が厳しくなり、自治体側の証明と公表の負担が増えるところまでが、資料から確実に言えることです。
【重要】副業で確定申告をするなら、ワンストップ特例は使えない
ここから副業の話に戻ります。この記事でいちばん大事なセクションです。
ふるさと納税で確定申告をしなくて済む「ワンストップ特例」には、条件があります。総務省の説明はこうです。
ふるさと納税ワンストップ特例の申請を行うためには、確定申告の不要な給与所得者等で、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内である必要があります
つまり「確定申告をしない人」のための制度です。副業の所得があって確定申告をするなら、この前提から外れます。
総務省のリーフレットには、ワンストップを申請しても適用されないケースが明記されています。
- 医療費控除の申告などのため、確定申告をした、又は住民税の申告をした
- 6団体以上にワンストップ特例を申請した
- 寄附した翌年1月1日の住所地が申請書に書いた市町村でなくなったのに、変更の届出がされていない
1つめに注目してください。理由は問われていません。副業でも、医療費控除でも、住宅ローン控除の初年度でも、確定申告をした時点でワンストップ特例は無効になります。
しかも怖いのは、申請書を出したこと自体は取り消されない点です。自治体には申請書が届いていて、手続きは進んでいる。でも確定申告をしたことで特例は効かなくなる。このとき、確定申告書に寄附金控除を書いていなければ、控除はどこにも乗りません。
だから副業で確定申告をする人がやることは、シンプルです。確定申告書に、寄附金控除を自分で書き直す。 これだけです。ワンストップの申請書を出したかどうかは関係ありません。
3つめの転居のケースだけ補足しておくと、寄附した翌年の1月10日までに申請先の自治体へ届け出れば、特例は適用されます。年内に引っ越す予定がある人は覚えておいてください。
副業の所得がいくらから申告対象になるのかは、副業の確定申告はいくらから必要?で判定表にしています。20万円という数字だけで判断すると外れることがあります。
年末調整との関係は副業してる会社員の年末調整はどうなる?にまとめました。年末調整ではふるさと納税の控除は受けられません。ここも合わせて押さえてください。
ワンストップ特例を使うと「全額が翌年度の住民税」から引かれる
ワンストップ特例が使える人の場合も、知っておくべき違いがあります。多くの記事が「所得税と住民税から控除されます」と一括りに書いていますが、ワンストップを使うときは違います。
総務省の原文はこうです。
ふるさと納税ワンストップ特例制度が適用される場合は、所得税からの控除は行われず、全額が翌年度分の住民税から控除されます。
所得税側はゼロです。 所得税から引かれるはずだった分も含めて、まとめて翌年度の住民税から引かれます。
控除の総額が変わるわけではないので損得の話ではありません。ただ、お金が戻ってくるタイミングと形が違います。
| 確定申告した場合 | ワンストップを使った場合 | |
|---|---|---|
| 所得税 | その年の所得税から控除(還付されることがある) | 控除なし |
| 住民税 | 翌年度の住民税から控除 | 全額が翌年度の住民税から控除 |
| 実感 | 春に振込がある場合がある | 翌年6月以降の住民税が毎月少しずつ安い |
確定申告をする人は、春に還付として一部が戻ることがあります。ワンストップの人は還付はなく、翌年度の住民税が下がる形だけです。「ふるさと納税したのにお金が戻ってこない」と感じるのは、たいていこの違いです。
なお金額ベースで見ると、令和7年度の受入額1兆3,314億円のうちワンストップ特例の利用は4,254.0億円で、全体の約3割です。残りは確定申告経由ということになります。
住民税が動くことと、副業が会社に伝わる経路の関係
ここは副業をしている人だけに関係する話です。
副業は会社にバレる?で書いたとおり、会社の経理に届く特別徴収税額通知書には、税額は載りますが、所得や控除の内訳は載りません。会社が見ているのは「住民税がいくらか」だけです。
ここにふるさと納税を重ねると、こうなります。
- 副業の所得 → 住民税を上げる方向に動く
- ふるさと納税の控除 → 住民税を下げる方向に動く
つまり両方やっている人の住民税は、上げ要因と下げ要因が同時に乗った金額になります。金額だけを見て理由を特定することはできません。
ただし、これを「だからバレない」という話にはしないでください。副業が伝わる経路は住民税だけではありませんし、住民税の「自分で納付」が選べないケースもあります。詳しくは上の記事にまとめています。
ここで言いたいのはひとつだけです。ふるさと納税をやめる理由にはならない、ということです。
控除の上限はどう決まるのか|副業の所得があると変わる
上限額の話に戻ります。ここが副業をしている人の2つめの落とし穴です。
前半で見たとおり、控除の上限は住民税の所得割額を基準に決まります。所得割額は所得に応じて決まるので、副業の所得があると上限も動きます。
年収だけで上限を出す早見表は、世の中にたくさんあります。ただしあれは給与収入だけの人を想定した表です。副業の所得がある人がそのまま使うと、実際の上限とずれます。
さらに、上限はその年の所得で決まります。2026年分のふるさと納税なら、2026年1月〜12月の所得です。年末の時点では副業の着地が読めないことも多いはずです。
現実的な進め方としては、次の2つになります。
- 副業の所得を含めた見込みで、シミュレーションに入力する(多くのシミュレーションは給与以外の所得を入れる欄があります)
- 上限ギリギリを狙わない。少し手前で止めておけば、着地が想定より低くても自己負担2,000円で収まります
副業の規模が大きくなって事業所得として申告する段階に入ると、経費の計上によって所得が変わり、上限も変わります。開業届の話が関係してくるのはこの段階です。ただし開業届の期限は思われているより緩いので、慌てる必要はありません。
確定申告で寄附金控除を書く手順
副業で確定申告をする人が実際にやる作業です。
- 寄附先から届く「寄附金受領証明書」を保管しておく(寄附のたびに届きます)
- 確定申告書の寄附金控除の欄に、寄附先・金額を入力する
- 「都道府県、市区町村への寄附(特例控除対象)」に該当することを選ぶ
- 副業の所得とあわせて申告する
手書きでやると、この寄附金控除の欄がいちばん抜けやすいです。副業の売上と経費の計算に気を取られて、寄附のことを忘れたまま提出してしまう。実際によくある失敗です。
会計ソフトを使うと、寄附金控除は入力フォームの流れの中に必ず出てくるので、この抜けが起きません。
ソフトごとの違いは確定申告ソフト比較で整理しています。
もうひとつ、見落としやすいケースを書いておきます。総務省の注記です。
年末調整等により所得税が0円になっていて、住民税からのみ控除を受ける方は、住民税に関する申告書をお住まいの市区町村に提出する必要があります
所得税が0円の人は確定申告をしないことがありますが、その場合でも住民税側の申告は必要になります。
自分でやりきる自信がない場合は、確定申告まわりを個人に依頼できるサービスもあります。相場を見るだけでも判断材料になります。
いつ寄附するのがいいか|12月の駆け込みが不利になる理由
最後に時期の話です。12月に集中させるのは、あまりいい作戦ではありません。 理由は3つあります。
1. 上限の計算が雑になる
12月は、その年の所得がほぼ確定しているという意味では有利です。ただし駆け込みだと、上限の計算をシミュレーションの数字だけで済ませがちです。副業の所得がある人ほど、ここは丁寧にやったほうがいい部分です。
2. 配送が年をまたぐことがある
寄附の日付は決済日で決まりますが、返礼品が届くのは翌年になることがあります。冷蔵・冷凍品は特にそうです。届かないこと自体は問題ありませんが、年末に大量に届いて冷凍庫が埋まる、という事故はよく聞きます。
3. ワンストップの申請書が間に合わない
ワンストップを使う人は、寄附のたびに申請書を送る必要があります。12月末の寄附だと、書類のやり取りが年明けにずれ込みます。転居などで変更の届出が必要になった場合の期限は翌年1月10日なので、余裕はほとんどありません。
そして2026年に限って言えば、もうひとつあります。「値上げ前に駆け込め」という煽りは、そもそも基準に違反するおそれがある表示です。 総務省は2026年8月の通知で、将来的な必要寄附金額の引上げを予告して募集することを明確に問題視しました。急かす表示を見かけたら、急ぐ理由ではなく、そういう表示が消えていく過渡期なのだと受け取るほうが正確です。
おすすめは、秋のうちに上限の見込みを立てて、何回かに分けて寄附するやり方です。5団体以内に収めたい人は、団体数のカウントも秋のうちに決めておくと楽です。
まとめ:今年やることチェックリスト
長くなったので、副業をしている会社員向けにまとめます。
確定申告をする人(副業の所得がある人の多く)
- [ ] ワンストップ特例の申請書は出しても意味がない(出しても無効になる)
- [ ] 確定申告書の寄附金控除の欄に、自分で書く
- [ ] 寄附金受領証明書を保管しておく
- [ ] 上限額の計算に副業の所得を含める
ワンストップ特例を使う人(副業でも確定申告が不要な人)
- [ ] 寄附先は5団体以内に収める
- [ ] 寄附のたびに申請書を提出する
- [ ] 医療費控除などで確定申告をすることになったら、特例は無効になる
- [ ] 転居したら翌年1月10日までに届け出る
2026年の制度まわり
- [ ] ポイント還元は2025年10月から禁止済み。還元率で選ぶ情報は古い
- [ ] 2026年10月1日から指定基準が改正される
- [ ] 気になる自治体があれば、募集費用の公表を自治体サイトで見てみる(2026年9月30日までに公表)
- [ ] 「コスパ」「家計応援」といった割安に見せる表示は減っていく。急かす表示に反応しない
副業の確定申告そのものが初めてという人は、先にこちらを読んでおくと全体像がつかめます。
→ AIを使った副業おすすめ7選|初心者が月5万稼ぐロードマップ
確定申告の作業を一度ソフトに載せてしまうと、寄附金控除の書き忘れも、副業の経費の集計も、翌年からはかなり楽になります。
制度の全体像を体系的に押さえたい人は、書籍でまとめて読むのも手です。
なお、この記事の調べものと下書きにはClaude Codeを使っています。総務省の告示PDFを読み込んで数字を突き合わせる作業は、手でやると半日仕事です。
よくある質問
Q1. 副業の所得があると、控除の上限額はどう変わりますか?
上限は住民税の所得割額を基準に決まるので、副業の所得が増えれば上限も上がります。ただし年収だけを入れる早見表は給与収入のみの人を想定しているため、そのまま使うとずれます。シミュレーションの「給与以外の所得」欄に副業分を入れて計算してください。年末時点で副業の着地が読めない場合は、上限ギリギリを狙わず少し手前で止めるのが安全です。
Q2. ワンストップ特例の申請書を出したあとに、確定申告することになったら?
確定申告書に寄附金控除を自分で書けば大丈夫です。 申請書を取り消す手続きは必要ありません。ただし書かなければ控除は一切付かないので、そこだけは必ず対応してください。理由は副業でも医療費控除でも同じで、確定申告をした時点でワンストップ特例は適用されなくなります。住民税の申告をした場合も同様です。
Q3. 6団体以上に寄附したらどうなりますか?
ワンストップ特例が使えなくなり、確定申告が必要になります。 総務省も「6団体以上にふるさと納税を行った場合は、確定申告を行う必要があります」と明記しています。なお数えるのは自治体の数であって寄附の回数ではないので、同じ自治体に3回寄附しても1団体です。5団体以内に収めたい人は、団体数を先に決めてから寄附先を選ぶと管理しやすくなります。
Q4. ふるさと納税で住民税が下がると、会社に何か伝わりますか?
会社に届く特別徴収税額通知書(特別徴収義務者用)には税額は載りますが、所得や控除の内訳は載りません。したがって「ふるさと納税をした」という情報そのものが会社に渡るわけではありません。ただし住民税の額自体は変わるので、金額の変化には表れます。副業の所得は住民税を上げる方向、ふるさと納税は下げる方向に働くため、金額だけから理由を特定することはできません。
Q5. 2026年10月以降、いま見えている返礼品は無くなりますか?
無くなると断定できる材料はありません。 確実に言えるのは、区域内で価値の過半が生じていることを理由に出している返礼品について、自治体に証明の取得と一覧表の公表という追加の作業が発生することです。調達費用や一般販売価格、製造・加工地まで公表されるようになるため、自治体側の負担は増えます。その結果としてラインナップが動く可能性はありますが、いつ何が変わるかは自治体ごとに違います。気になる返礼品があるなら、寄附先の自治体サイトで公表内容を見てから判断するのがいちばん確実です。

